請求書の送り方は?形式ごとの送付方法やマナー、よくある疑問

請求書と封筒

請求書には、取引内容や請求金額などを証明する重要な役割があります。そんな請求書を送付する作業は企業間の金銭のやり取りに影響するため、慎重に取り組まなければなりません。

この記事では、請求書の送り方に関する基礎知識や送付方法のビジネスマナー、送付時の注意点などについて解説します。ぜひ参考にしてみてください。

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請求書の送り方【紙の場合】

まずは、紙の請求書の送り方から確認してみましょう。紙の請求書の送付方法や、郵送時のポイントと注意点について解説します。

送付方法

紙の請求書を送付する際は、郵送する方法が一般的です。印刷した用紙を三つ折りし、封筒へ封入してから、郵便局やポストへ持参して投函します。FAXで送付することも可能ですが、その場合も改めて原本を郵送するケースが多いです。

郵送時のポイント・注意点

宛名は黒のボールペンや油性ペンで書く

封筒に宛名を記載するときは、黒のボールペンまたは油性ペンで記入しましょう。水性ペンで記入すると、雨で文字が滲んでしまい、宛名が読み取れなくなるおそれがあります。また、鉛筆での記入は消しゴムで簡単に文字が消えてしまうため、宛先の改ざんや宛名読み取り不明などのリスクが伴います。そのため、ビジネスシーンではボールペンや油性ペンを使用しましょう。

請求書の宛名の書き方については、以下の記事で詳しく解説しています。

関連記事:「請求書の宛名の正しい書き方は?「御中」と「様」の使い分けなど、気になるマナーを徹底解説

修正テープや修正ペンは使用しない

封筒の宛名を誤って記入してしまった場合、修正テープや修正ペンで間違いを修正するのは好ましくありません。新たな封筒を用意して、正確な宛名で作成し直しましょう。

封筒には添え書きをする

多くの企業にはダイレクトメールや広告目的の封書が多く届きます。その他の郵便物と請求書を明確に区別できるように、封筒の表面の左下に「請求書在中」と記載しましょう。文字サイズは氏名よりも小さく、住所と同等、または一回り小さく書きます。また、色で差別化を図るのも効果的です。赤色や青色の油性ペンまたはボールペンで記入して、文字を目立せると良いでしょう。

そもそも「在中」とは、封筒の中に書類や金品が入っているという意味の、ビジネスシーンでよく活用される用語です。例えば「請求書在中」「見積書在中」「納品書在中」「保険証在中」「確定申告書在中」「契約書在中」といった形で、封筒の中身に合わせて使い分けできます。

「請求書在中」と記載された便利なスタンプは、文房具店・オフィス文具ネット販売サイト・100円均一などで販売されています。スタンプを使用すれば、簡単に封筒に印字できるようになるため、封入作業の業務効率化が期待できるでしょう。

送付書を同封する

請求書を郵送する場合は、請求書と併せて送付状(送り状)を同封すると丁寧な印象になります。送付書を送る際は、宛名・差出人名・年月日・挨拶文などの情報に加えて、銀行振込先・支払期限なども記載しましょう。

請求書の送付状の書き方については、以下の記事で詳しく解説しています。

関連記事:「請求書に送付状は必要?正しい書き方や文面についてもご紹介

請求書は宛名が上にくるように折る

A4サイズの請求書を封入するには、用紙を封筒に入るサイズに折る必要があります。用紙を折る際は、三つ折りを基本にしましょう。記載内容を上段・中断・下段に分けて、宛名が記載された上段が上に来るように折ります。これにより、相手先が封筒を開封するときに最初に自社の宛名が目につき、好ましい印象につながると考えられています。

中身の見えない封筒で郵送する

請求書は取引を証明する証憑書類です。そのため、第三者に内容を知られないようプライバシーを守らなくてはなりません。封筒の選び方として、中身が透けにくいグレー・ブルー・若竹色(緑)などを選択するのが適しています。また、中身が透けにくい加工が施された封筒や、少し厚めの封筒を利用する方法もあります。自社のイメージに合う色や形式の封筒を選びましょう。

切手を貼る前に郵便物の重さを確認する

請求書の郵送で切手代が不足すると思わぬトラブルを招きかねません。トラブルを避けるためにも、郵便物の重さやサイズを一つひとつ確認し、適切な切手を選んで貼りましょう。郵送準備の作業では、郵便物の重さを量るためにレタースケール(計量器)を用意するようおすすめします。レタースケールが手元にない場合は、郵便窓口で郵便物の重さを確認してから郵送すると安心です。

なお、郵便物の切手代が不足すると、以下のような取り扱いになるため注意しましょう。

差出人住所の記載 差出人住所 消印・押印 不足分の取り扱い
記載あり 区域内 あり 受取人が支払う
記載あり 区域内 なし 差出人に返送
記載あり 区域外 - 受取人が支払う
記載なし - - 受取人が支払う

2024年10月から郵便料金が値上げとなります。紙の請求書を郵送する場合は、従来よりもコストがかさみ、負担が大きくなるのが注意点です。郵便料金値上げの影響については、以下の関連記事で解説しているため、ぜひこちらも参考にしてみてください。

関連記事:「【2024年】郵便料金値上げの内容は?企業への影響と対策方法

請求書の送り方【電子データの場合】

続いて、電子請求書の送り方を解説します。近年は、制度対応やバックオフィスのDX推進などを目的として、電子データで請求書を送る企業が増えています。電子データで発行すると紙よりも効率的で、かつ記載ミスの低減につながるのが魅力です。電子請求書の送付方法や送付時のポイント・注意点を確認してみましょう。

送付方法

請求書を電子データ化して、オンラインで送付します。送り方にはメール・クラウドサービス・専用システムなどの種類があります。

メール

電子請求書をメールに添付して送付する方法です。メール送付は郵送と比較してコスト削減が期待できる一方で、送信先を間違えないよう注意しましょう。また、メールの件名はいつ・誰からの・何の請求書かわかるように記載することが大切です。

請求書を送付する際のメールの書き方や記載例は、以下の関連記事でご紹介しています。こちらも併せてチェックしてみてください。

関連記事:「請求書をメールで送る際のマナーや文例は?注意点を押さえて業務を楽に

クラウドサービス

オンライン上に取引先と共同でアクセスできる格納スペースを確保する方法です。受注側がアップロードした請求書を発注側がダウンロードする仕組みにより、請求書を効率的に共有できます。ただし、クラウドには適切なアクセス権限設定を行い、セキュリティ対策を講じるよう注意しましょう。

請求書発行システム

専用の請求書発行システムを導入し、システム内で請求書の作成・送付を行う方法です。誤送信やセキュリティ面のリスクを抑えながら、効率的に請求書を送付できます。導入するには初期費用や月額費用などのコストがかかりますが、導入によって請求管理の業務効率化やコスト削減が期待できるため費用対効果は高いと言えます。

請求書発行システムの導入メリットや選び方については以下の記事で詳しく解説しています。

関連記事:「電子請求書発行システムとは?導入メリットとおすすめのシステム20選

送付時のポイント・注意点

改ざんされにくいファイル形式で出力する

請求書を出力する際は改ざんされにくいファイル形式を選びましょう。具体的には、変更履歴を残せる形式や、パスワードを設定できる形式などが理想的です。そのため、権限やパスワードの設定によってセキュリティを強化できるPDF形式が推奨されています。

ファイル名の付け方をルール化する

保存した請求書の検索性を高める目的で、ファイル名の付け方をルール化し、担当者全員に周知しましょう。例えば、以下の例は送付日・内容・案件概要・送付先などの情報を盛り込んだ、管理しやすいファイル名となっています。

▼わかりやすいファイル名の例
240601_請求書_(納品物名)_◯◯御中

控えは電子帳簿保存法に則って保管する

請求書の控えなどの帳票は、原則として法人で7年、個人事業主で5年にわたり保管する必要があります。電子取引で授受した電子帳票は、電子帳簿保存法の要件に沿って保管しましょう。具体的には「改ざん防止の措置を講じる」「日付・金額・取引先などの情報で検索できる状態にする」「出力のためにディスプレイやプリンターを備え付ける」などの要件が挙げられます。

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請求書の送り方でよくある疑問

最後に、請求書の送り方に関してよくある疑問とその回答をご紹介します。経理部門の担当者の方は、請求業務で生じた疑問を解消しておきましょう。

請求書を送る場合は信書扱いになる?

請求書は「信書」に分類される書類です。信書とは、特定の受取人に対し、差出人が意思や事実などを通知する文書のことです。

請求書のほかに信書に該当する書類として、以下の例が挙げられます。

【信書に該当する書類の例】
  • 請求書
  • 見積書
  • 領収書
  • 申込書
  • 申請書
  • 契約書
  • 依頼書
  • 納品書
  • 照会書
  • 回答書
  • 承諾書

信書は宅配便やメール便では取り扱えないという特徴があります。原則普通郵便や速達で送りましょう。郵便以外の方法で信書を送ると郵便法の違反となります。ただし、以下の条件を満たすケースでは、宅配便に信書を同封できます。

【宅配便と信書を同封できるケース】
  • 荷物と一緒に送る場合
  • 荷物が主体で信書が付属である場合
  • 信書の内容が荷物の送付と密接に関連する場合
  • 封をしていない無封の状態である場合

具体的には、インターネットで注文した商品に請求書や納品書を同封した状態で荷物を送るケースなどが該当します。

請求書をできるだけ安く発送するには?

書類1枚を安価で送りたい場合は、郵便局で取り扱われているミニレター(郵便書簡)がおすすめです。郵便物の重さが25g以内であれば、普通郵便よりも郵便料金を抑えられます。ただし、重さが25gを超えると定形外郵便と同様の料金となる点に注意しましょう。

なお、2024年10月から郵便料金が値上げとなります。コスト削減の観点から、郵便料金をかけずに請求書を送付する方法へ切り替えを検討するのがおすすめです。請求書を電子化すれば、郵送にかかる費用をカットできるのに加えて、書類の印刷・三つ折り・封入で発生する手作業にかかる時間までカットできます。

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請求書の正しい送り方を押さえてスムーズな手続きを実現しましょう!

ここまで、請求書の送り方に関する基礎知識をお伝えしました。紙で請求書を送付する場合、印刷・三つ折り・封入・投函の手間や郵便料金がかかるといったデメリットがあります。

こうした手間やコストを削減したい場合には、請求書を電子データに移行することを検討してみてはいかがでしょうか。これにより、取引先とオンラインで電子請求書を共有できるようになります。さらに、専用システムを活用することで、送付時に生じる人的ミスを防止しつつ、セキュリティにも配慮しながら業務の効率化を図ることができます。

中でもおすすめなのは、クラウド型の電子請求書発行システム「楽楽明細」です。「楽楽明細」は、シンプルな画面と使いやすさが魅力のシステムで、請求書だけでなく、納品書、支払明細書、領収書、検収書などの帳票も発行できるため、発行業務の手間やコストを一括して削減できます。
また、「楽楽明細」には、電子化を進める際に取引先に送る案内文の雛型を用意しており、メールアドレスの収集も簡単にできる便利な機能が備わっています。さらに、経験豊富な担当者のサポートが付いているため、取引先との調整もスムーズに進められ、電子化による業務効率化を実現することが可能です。

請求書の送り方で課題を感じ、システム導入を検討している経理担当者の方は、以下のページからお気軽にお問い合わせください。

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株式会社ラクス「楽楽明細」コラム編集部

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