入金消込ってどんなことをするの?効率化の方法や入金消込ツールもご紹介!

2019年11月6日

入金消込とは

入金消込は、相手先から入金があった際に執り行う業務です。取引件数が多ければ多いほど、その管理は煩雑となってしまう傾向にあります。経理の経験がなければ、「入金消込」という単語を初めて耳にする人も多いでしょう。取引相手毎に入金日が異なる場合も多く、それらの管理を正確に行うには、入金消込の仕組みについてより理解を深めて対応することが必要です。そこで今回は、入金消込みについて詳しくご紹介します。

入金消込とはどんなことをするの?

取引を行う上で、提供した商品やサービスの対価として相手先に請求した金銭の支払いが行われた場合に、売掛金としてのデータを消去する作業が入金消込です。口座に振り込まれた際に行う、単純な作業とイメージしている方は多いでしょう。入金消込は商品やサービスを提供した対価である金銭が確かに入金されたことを確認するため、通帳やネットバンキングなどで照らし合わせ、入金が確認できた案件から順に作業を行います。

入金が確認できない場合には?

請求書に期日として記載している日付以降に入金が確認されない場合には、相手先に入金を催促する連絡をしなくてはなりません。期日までに支払いを終えるケースがほとんどですが、以下のような理由から入金が行われないことがあります。

  • 請求書の紛失
  • 期限の間違い
  • 手元に請求書が届いていない
  • 単に忘れていた
  • 支払能力がない など

入金消込が正確に行われなかった場合は?

この入金消込が正確に行われなかった場合には、入金が完了しているにもかかわらず、催促の連絡をしてしまう恐れや、未払いのままとなってしまうリスクを伴うために、入金消込は正確に行わなければなりません。万が一誤って入金済みであるのにもかかわらず、催促をしてしまった場合には信用問題に発展しかねず、未払いのままとなっていた場合には、資金不足に陥ってしまう恐れがあり、細心の注意が必要です。

入金消込を行うための勘定科目と仕訳

入金消込は帳簿を使用して行う作業です。取引内容は資産、負債、純資産、収益、費用の5つに分類され、それらを更に細かく分岐するために勘定科目を活用します。勘定科目は取引を解りやすく記録するための総称であり、金銭の流れを明確に表すために必要です。

5つのグループに分岐する主な勘定科目
資産に分類される勘定科目 現金、預金、売掛金、商品、土地、権利、建物
負債に分類される勘定科目 買掛金、長期借入、短期借入り、未払い金、預り金
純資産に分類される勘定科目 資本金、元入金、繰越利益剰余金
収益に分類される勘定科目 売上、受取利息、固定資産売却益
費用に分類される勘定科目 仕入、外注費、支払利息、広告宣伝費

また、勘定科目を借方と貸方に分けることを仕訳といい、仕訳をすることで金銭の流れを明確に表すことができます。借方と貸方に仕訳けるためには以下のようなルールがあり、取引内容ごとに「増加したか」「減少したか」でどちらに記帳するかが決まります。

借方 貸方
資産 増加 減少
負債 減少 増加
純資産 減少 増加
収益 減少 増加
費用 増加 減少

帳簿で入金消込する場合の方法

帳簿で入金消込を行う場合、以下のように行います。

ステップ①:相手先から商品やサービスの発注が来た場合の仕訳

相手先から入金予定の1,000円は売上債権となるため、借方に売掛金(資産)として1000円、貸方に売上(収益)として1000円を記載します。

借方 貸方
売掛金(資産) 1,000円 売上(収益) 1,000円

ステップ②:相手先から売上債権の回収を確認したときの仕訳

相手先からステップ1の1,000円の入金を確認した場合、売上債権を消込むために、借方に預金(資産)として1000円、貸方に売掛金(資産)として1000円を記載します。

借方 貸方
預金(資産)  1,000円 売掛金(資産) 1,000円

上記のように、発注と共に発生する売掛金(ステップ1)を相手先からの入金を確認した上で取り消す作業(ステップ2)が入金消込です。入金消込は、一見すると簡単そうに見えるかもしれません。しかし、入金数が多ければ多いほど、売掛金と入金の突き合わせを行う量が増えます。大量な入金金額の中からマッチングする金額を突き合わせる必要があるため、その分だけ負担が掛かるでしょう。

業種によっては同じ金額の売掛金と入金が多数存在したり、売掛金と相違した金額を入金したり、あるいは振込期限を過ぎてから振込があるなど、その背景は様々です。そのため、各入金状況を把握しながら売掛金との突き合わせが必要となります。

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入金消込 英語でいうと

入金消込を英語で表記すると「payment application」となります。paymentは支払い・納入・弁済という意味であり、applicationは応用・出願・申し込みという意味です。近年では外国人労働者も増えているため、グローバルに対応できるよう入金消込の英語表記も覚えておくと良いでしょう。また、合わせて以下の英語表記もご紹介します。

  • 入金消込:payment application
  • 支払い請求:application for payment
  • 帳簿をつける:keep books
  • 仕訳:journalizing
  • 勘定科目:title of accounts
  • 資産:property
  • 負債:liability
  • 売上:sales
  • 売掛金:accounts receivable
  • 預金:deposit
  • 収益:profit
  • 支出:expense
  • 収入:revenue

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入金消込 効率化の方法

入金消込は、時間や労力を要する作業の1つです。そのため、取引が増えれば増える程に担当者の負担が増え、ヒューマンエラーにも繋がりかねません。入金消込を正確にかつ効率よく行うためには、以下の方法を参考にして下さい。

注文単位の入金消込

注文時の明細書や請求書を一括に保管し、相手先から入金があった際に注文書ナンバーや請求書ナンバーを特定して消込することで、消込の有無を管理することができます。消込作業をスムーズに行えるだけではなく、入金額と請求額の突き合わせや未入金確認を行うことが可能です。

銀行振込を見落とさない対策

銀行振込は消込漏れが最も起きやすいとされ、取引件数が増えれば増えるほどにそのリスクは高まります。銀行振込は、相手先が振込を行った際に入力した振込名義を頼りに突き合わせを行わなければなりません。基本的に名義はカタカナ表記となるため、見落としがちになってしまう要因の1つとされています。銀行振込の場合には、相手先毎に顧客ナンバーや請求書ナンバーを振り分け、振込名義と一緒に入力してもらうようにすることも大切です。

また、銀行振込は引き落としやクレジットカード・コンビニ決済と異なり、相手先が請求された金額を自ら振り込みます。そのため金額の相違が生じることもあり、金額の相違がないか1件1件正確に確認を行わなければなりません。

関数やフィルタリング機能を活用した入金消込

Excelで帳簿をつけている場合には、関数やフィルタリング機能を活用した入金消込がおすすめです。Excelの関数機能であるCOUNTIF関数でデータ内に重複がないか簡単にチェックできたり、SUMIFを使用して指定したセルに入力されたデータのみの合計を簡単に求められたり、VLOOKUP関数で企業名や相手先の情報の突き合わせをすることが可能です。

また、銀行振込の場合には振込名義がカタカナ表記になるため、カタカナ表記のままVLOOKUP関数を活用しても漢字記名の場合にはヒットしない恐れがあるでしょう。Excelに漢字表記とは別に、カタカナ表記で記名しておくと大変便利です。

リアルタイムに口座を確認

入金消込を行う際には、必ず入金を確認しなければなりません。入金状況を銀行に出向いて通帳を記帳しないと確認できない場合はタイムラグが生じ、銀行まで出向く動力や時間が必要となります。そのため、効率化を図るためには対策が必要です。

銀行によっては、口座に振り込まれたことをFAXやメールでお知らせしてくれる機能があります。また、近年ではネットバンキングを開設している銀行も増え、パソコンやスマートフォンからリアルタイムで口座の状況を確認することが可能です。その他にネット上で振込を行うこともできるので、導入している企業は多く見受けられます。

システムの自動化

入金消込を自動化するためのツールやサービス、ソフトは多様です。それらを導入することで、入金消込の作業の質の向上や効率化を図ることができます。

正確な経理を実現

入金消込は正確に行われなければならない業務の1つであり、工程1つ1つ確認しながら行わなければなりません。慎重に行えば行うほどに時間を消費し、スピーディーに行うことを心がけているとミスをしてしまうリスクも高まるでしょう。入金消込を自動化することで、正確かつスピーディーに入金消込の業務を行うことが可能となります。

経理担当のスキルの有無

入金消込や経理業務を自動化することで、経理を担当する人材のスキルの有無を問う必要がなくなります。近年は人材不足に頭を悩ます企業や、人材不足で倒産にまで追い込まれる企業もある状況です。入金消込や経理業務を自動化が実現すれば、経理経験やスキルがない人であっても経理を受け持つことが可能となります。

負担軽減へ

入金消込のミスは自社に留まらず、相手先にも迷惑をかけ信頼を失いかねません。責任ある業務だからこそ担当者の心理的負担は計り知れず、入金消込を自動化することでそれら負担を軽減させることが可能となり、モチベーションの向上にも繋がります。

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入金消込サービスまとめ

入金消込を自動化できるサービスの種類や、その特徴をご紹介します。入金消込サービス毎の特徴をしっかりと把握し、利用するサービスを選択しましょう。

会計ソフト

パッケージソフトの会計ソフトで入金消込を行うことが可能です。しかし、自動化ではなく入金を確認しながら行うため、入金消込機能限定で考えると利便性に欠けると考えられます。

入金消込に特化したサービス

入金消込に特化したクラウドサービスも存在します。入金データを基に自動で入金消込を行えるサービスであり、同時に債務の残高管理も行えるために大変便利です。未収金や債務回収業務を頻繁に行う場合に、最適なサービスと言えるでしょう。

決済代行サービス

クレジットカード決済やコンビニ決済の導入をお考えの場合には、決済代行サービスがおすすめです。決済代行サービスの他に、入金管理や入金消込も取扱う決済サービスもあるため大変便利です。

クラウド請求管理サービス

クラウド請求サービスでは、銀行口座と連携することで自動的に入金消込を行えます。そのため、消込漏れを防ぐことができ、業務の負担も格段に減らせるでしょう。また、請求書発行や支払の催促までカバーでき、請求業務すべてをクラウドサービスでまかなえます。経理の知識やスキルがない人にも担当を任せられるので、人件費削減にも繋がるはずです。

今回は入金消込についてご紹介しました。経理に携わったことがない場合には馴染みのない入金消込ですが、事業を行う上で重要な業務です。そのため理解を含め、効率的かつ正確に行わなければなりません。自社に合った入金消込方法を採用し取り組みましょう。

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