経理業務を効率化する方法は?効率化のメリットや事例も紹介

監修者:臼井 雄志(税理士)更新日:2023年4月28日

経理業務を効率化する方法

属人化しやすい業務の1つに、「経理業務」があります。経理業務は、取り組み方次第で業務効率化の効果が最も実感できる部門です。しかし、「効率化」といっても何をどう取り組めばいいのか、悩む経理担当の方もいるのではないでしょうか。

そこで、本記事では、経理業務を効率化する具体的な方法や進める際のポイント、効率化のメリットについて詳しく解説します。最後に事例もご紹介していますので、是非自社の経理業務の効率化のヒントとしてお役立てください。

経理業務は効率化できるのか

経理業務の効率化

経理業務は効率化できます。なぜなら、経理業務はルーティーン業務や社内で完結する業務が多いためです。それらの業務は属人化しないためのツールをうまく活用しながら方法を見直すことができれば、効率化しやすいという側面ももっています。
また、経理業務は、膨大な業務量のわりに少人数で対応している企業が多いでしょう。そのため、属人化しやすく、慣習や社内規定による決まり事も多いため、業務改善がされにくい傾向にあります。それゆえに、経理業務の効率化を進める必要性は高いといえます。

昨今はDXが注目されていますが、経理部門においても、デジタル化によって業務効率の向上を目指す企業が増えています。
経理部門のDXについては、以下記事で詳しく解説しておりますので参考にしてください。

経理部門のDXの進め方は?DX推進のメリットや役立つシステムを解説

経理業務を効率化する4つのメリット

経理業務を効率化する4つのメリット

経理業務の効率化には、以下4つのメリットがあります。

  1. コスト削減
  2. 人的ミスの削減
  3. 経理担当者の負担軽減
  4. スピーディな経営判断につながる

それぞれ詳しく解説します。

① コスト削減

毎日決まったルーティーン業務をはじめとする「定型業務」を効率化できれば、業務時間を短縮でき、残業代など人件費の削減につながります。定型業務の効率化には、ITツールの利用が有効です。業務の効率化を目的にITツールを用いてデータ化できれば、紙で管理する場合に必要だった保管場所が不要になります。その結果、保管スペースの確保に必要な費用も削減できるでしょう。

② 人的ミスの削減

ITツールを利用して、入力などの手作業を無くし、業務を効率化できれば、人的ミスの削減が期待できます。繰り返し行う業務は、人よりも機械に任せる方が向いています。チェック体制は必要ですが、人が行う手作業よりもミスは格段に減少するでしょう。人的ミスが起きると、修正に時間や手間がかかり、経理担当者のストレスにもつながります。業務を効率化することで、人的ミスを削減できれば、経理担当者のストレスを緩和でき、さらには精度向上や生産性の向上も期待できるでしょう。

③ 経理担当者の負担軽減

経理担当者の業務内容は非常に細かく、煩雑化しやすいという特徴があります。煩雑になりやすい業務を効率化できれば、手間を削減でき、業務時間が短縮されるので、経理担当者の負担軽減につながるでしょう。また、経理担当者の負担が軽減できれば、急に辞めてしまう人が少なくなります。その結果、人が辞めて業務が止まるといった属人化のリスクも軽減され、職場環境の健全化につながります。

④ スピーディな経営判断につながる

業務効率化でITツールに任せられる業務が生まれれば、経理担当者はコア業務に集中できます。人の手が必要になる決算業務に集中できるので、決算の早期化によるスピーディな経営判断にも貢献するでしょう。経営者にとってはビジネスチャンスが増えることになり、新規販路拡大や財務状況の改善につながります。

経理業務を効率化する方法

経理業務を効率化する方法

経理業務を効率化するには、次の6つの方法が挙げられます。

  1. ペーパーレス化
  2. 経理向けシステムの導入
  3. アウトソーシングの活用
  4. フォーマットの統一
  5. キャッシュレス化
  6. デュアルディスプレイの導入

すべてを採用できれば経理業務の効率化は盤石なものになりますが、一度に導入するのが難しい場合もあります。6つの特徴について解説しますので、どの方法から取り入れれば自社の業務効率化につながるのか参考にしてください。

① ペーパーレス化

請求書や領収書に代表されるように、紙の書類を扱う場合は作成や管理が手作業となり手間がかかります。しかし、紙をデータ化し、ペーパーレス化できればそれらの手作業が不要になるため、業務を効率化できます。そのほか、最近注目されているSDGsの観点から見ると、紙の使用を減らすことで木が伐採されることが少なくなり、環境に優しい企業として貢献できることも増えます。

② 経理向けシステムの導入

煩雑になりがちな経理業務を改善する方法は、会計ソフトの利用だけではありません。経費精算システムや電子請求書発行システムを導入すれば、定型業務を効率化できます。同時に、入力ミスや請求漏れといった人的ミスも防止できるため、業務時間に余裕が生まれるでしょう。
また、会計ソフトと各種経理向けシステムを連携すれば、手入力の手間が削減できます。たとえ連携が未対応でも、電子データを仕訳に紐づける際、紙資料をスキャンする必要がなくなるので効率的でしょう。システムの導入には、部門横断的に情報を連携・管理できるメリットがあります。

③ アウトソーシングの活用

仕訳業務や給与計算、請求書発行をアウトソーシングすれば、自社の社員はコア業務に集中できます。繁忙期にスポットで利用できるので、従業員を1名雇い入れるよりも経費は安くすみ、コスト削減にもつながります。専門的な業務を外部のサービスに委託することで、品質の向上が期待でき、内部のリソースの柔軟な配置が可能になります。

④ フォーマットの統一

使用するフォーマットを統一すれば、担当者によってばらつきが出ることもなく、ミスを事前に防止できます。確認作業も容易になるため、ミスが起きても早期に発見しやすくなるでしょう。また、文書の作成・編集がスムーズになり、時間短縮が可能です。

⑤ キャッシュレス化

キャッシュレス化で経費精算に使用する「小口現金」をなくせば、両替や現金の補充、金庫管理など「管理作業」が不要になります。また、「小口現金の残高が合わない」といった経理担当者特有のストレスからも解放されるでしょう。そのほか、取引データが自動的に記録・整理されるためデータ収集が可能になったり、経費精算時に紙ベースの支払い証明書を用意する必要がなくなりコスト削減につながったります。

⑥ デュアルディスプレイの導入

複数のファイルを同時に扱うことの多い経理業務において、デュアルディスプレイを導入することができれば、同時に複数ファイルを開くことができます。1人でディスプレイ2台分の画面表示もできるので、作業効率が向上します。

業務効率化を進める際のポイント

業務効率化を進める際のポイント

業務効率化を進めるポイントは以下の3つです。

  1. 課題を正確に把握し、目的を明確にする
  2. ロードマップを引いて進める
  3. 成果検証を行う

課題抽出から計画を立て成果がどの程度上がっているのか検証し、適宜見直しすることが重要です。3つの詳しい中身について解説しましょう。

① 課題を正確に把握し、目的を明確にする

第一に、業務効率化に関係なく経理業務の流れの中で課題となっている業務、属人化している業務を洗い出して正確に把握します。業務の効率化を目指すうえで、目的を明確にすれば、何から着手すればいいのか優先順位が決まるはずです。
明確な目的が定まっていれば、適切な方法を選ぶことにつながります。一方、目的が明確でない場合、業務効率化のためのツール選択自体が目的になりかねません。その結果、何も決められないということも起こりえます。

② ロードマップを引いて進める

目の前の課題を見るのでなく、ロードマップを引いて進めることが、優先順位を決定するうえでも重要です。ロードマップは、スタートから最終目的までの進め方を客観的に把握できます。新しくツールを導入する場合も、ロードマップに沿って、経理担当者を始めとする、現状業務に携わっている方を中心に内容を吟味できれば、目的に合った必要なツールを厳選しやすくなるでしょう。

③ 成果検証を行う

成果検証を行うことで「適切な方法だったか」を振り返ることができ、さらなる改善につなげることができます。継続しながら改善を重ね、成果検証を繰り返し、自社に最も合った方法を探ることが大切です。また、はじめから完璧を求めすぎないことも重要です。最初から完璧を求めると、途中で疲れてしまい、継続できず失敗に終わるということもあります。ツールの導入に関しても、導入によるメリットが未導入によるデメリットを超えれば、積極的に導入するという意識が必要です。

経理業務の効率化事例

ここで、経理業務の効率化の事例として、電子請求書発行システムを導入して業務効率化に成功した、株式会社テクノル様の事例をご紹介します。月に6,500件の請求書発行業務を効率化、領収書や支払通知書の発行もWEB化し、経理の「手作業」を減らすことに成功した事例です。

株式会社テクノル様では、5人が2日がかりで請求書発行業務を行っており、請求書が今すぐ欲しいというお客様もいたため、個別対応していると相当な手間がかかっていました。その中で、電子請求書発行システム「楽楽明細」を選定・導入した結果、4~5人で行っていた作業が2人でできるようになりました。さらにリモートワークでも請求書が発行できるようになったため、「出社しなければ請求書が発行できない」という状況からの脱却に成功。結果的にコスト削減にもつながりました。

株式会社テクノル様の「楽楽明細」事例はこちら>>>

請求書発行業務の効率化を実現できる「楽楽明細」

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さらに「楽楽明細」はインボイス制度や電子帳簿保存法の要件にも対応しているため、手間削減だけでなく、法対応も進めることが可能です。

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まとめ

経理業務を効率化するには、システムの導入がもっとも効率的で、かつ早く結果が得られます。属人化しやすい業務もシステムに任せれば、経理担当者の負担を軽減できるでしょう。結果として、コスト削減につながるケースも少なくありません。まずはロードマップを引いて目的を明確にし、成果検証することで、自社の利益改善に取り組んでみてください。

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監修者税理士
臼井 雄志

税理士、臨床工学技士、行政書士。大学は臨床工学科へ進学し、臨床工学技士免許を取得。クリニックで透析治療に従事した後、税理士法人に勤務しながら税理士試験を受験し、税理士資格を取得。

現在は医科、歯科、介護、薬局の税務を中心とした税理士事務所を経営。

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