「入金管理」とは?その方法や対応アプリまで詳しく解説

2019年11月5日

入金管理とは

事業を行う上で入金管理はとても重要です。提供した商品やサービスの対価として金銭を請求し、その後、請求した金銭が確かに支払われているかを確認して入金の有無を管理する必要があります。そこで、今回は入金管理について詳しくご紹介します。これから事業を行う人、または既に事業や経理に携わっている人も是非参考にしてみて下さい。

入金の確認

入金管理の主な業務は、入金の有無を確認することです。これは一見すると単純な作業であり、容易なイメージがあるかもしれません。しかし、取引先が多ければ多いほどその量は増えます。さらには入金された金額がどの案件であるか、誰からの入金であるか、請求した金額と入金された金額に相違がないかなどを細かく確認しなければなりません。以下が入金確認時に行う際の主なチェック項目となります。

  • 振込名義
  • 案件名
  • 請求した金額と振込金額に相違がないか
  • 入金日

例えば相手先と同時に複数の取引を行い、案件別に支払いが行われた場合は、どの案件に対する入金であるか1件1件確認しなければなりません。また、複数の取引を行って案件別に請求したにもかかわらず、振込手数料の節約のため数件の請求金額を合計して振込される場合もあるでしょう。そうなれば、どの案件とどの案件が一緒に振り込まれているかも確認が必要です。

対策として案件毎にナンバリングを行い、そのナンバーを入金時に名義と一緒に入力してもらうといいでしょう。また、受注入金管理表を作成して管理することで、入金の有無が一目で分かるようにするのも一つの方法です。以下は、入金管理表の一例となります。

受注入金管理表

No. 取引先 案件名 見積日 受注日 請求日 受注額 請求額 入金予定日 入金日 備考
○○ ○株式会社 ○○ 6/7 7/7 7/31 1,000 1,000 8/31 8/31 ▲420
△△ △株式会社 △△ 6/10 6/19 6/30 5,000 5,000 7/15 7/14
□□ □□□ □□ 6/11 6/11 7/5 10,000 3,000 7/15 7/15 ▲732
  1. 見積書作成時に案件No.を振り分け(ナンバリング)No.を記入しましょう。
  2. 取引先の企業名や氏名を記入しましょう。企業の場合には、担当者名まで記載するといいでしょう。
  3. 案件名があれば記載しましょう。案件名を設けると更に差別化を図ることができます。
  4. 見積作成日を記載しましょう。
  5. 取引先から受注を受けた日を記載しましょう。
  6. 請求書発行日を記載しましょう。
  7. 受注額を記載しましょう。
  8. 請求額を記載しましょう。受注金額と異なる場合もありますが、両者の間で受注と請求の金額に相違があることが了承済みであれば問題ないでしょう。しかし、受注金額より請求金額が高額になり、一方的に受注金額に更に上乗せして金銭を要求することは好ましくありません。受注金額と請求金額に相違がでると判明した時点で、相手先に相談する義務があるため注意しましょう。
  9. 入金予定日を把握している場合や、支払期限日を設けている場合はそれらの日付を記載しましょう。
  10. 実際に入金された日を記入しましょう。現金手渡しの場合には、受領日と口座入金日の2通りを記載しておくと便利です。
  11. 備考欄を設け、注意事項や振込手数料を記載しましょう。手数料分が請求金額から引かれている場合には、マイナス記号である「▲」を活用し「▲420」と記載してください。一般的に使用されるマイナス記号は「-」ですが、数字に埋もれて見落とすリスクも高いため「▲」を使用しましょう。

上記のような入金管理表は、インターネット上で無料テンプレートを配布している場合も少なくありません。自社に合った入金管理表のテンプレートを探し、印刷して使用しましょう。

未入金の確認と催促

未入金の案件がある場合は、催促を行わなければなりません。催促する際には相手先から入金がされていないことを確認し、電話やメール、または郵送で支払いを催促しましょう。時間を空けてしまうと、支払ってもらえる確率が下がっていきます。そのため、未入金を発見した場合には迅速な対応が必要です。なお、入金したにもかかわらず催促をしてしまうと信用を失いかねませんので、催促する際は細心の注意を払ってください。

入金消込

入金の確認後は、入金消込作業を行う必要があります。入金消込とは、帳簿上で行う作業であり、売掛金として計上した金額が入金された事実を反映させるため、売掛金を消す作業のことをいいます。入金消込作業は、入金管理がしっかりと行われていないと成り立たない業務の1つです。ヒューマンエラーが起こることがないよう対策が必要となるでしょう。

受注が発生し後払いで支払いが行われる場合には、その売掛金は債権となります。そのため、借方に仕訳を行い、一方の貸方には売上と仕訳を行いましょう。実際に入金が確認された際には、預金を借方に売掛金を貸方に仕訳けすることで入金消込の作業が完了します。

発注後

借方 貸方
売掛金(資産) 1,000円 売上(収益) 1,000円

入金後

借方 貸方
預金(資産)  1,000円 売掛金(資産) 1,000円

入金管理のポイントと注意点

入金管理を行う上で押さえておきたいポイントや、注意点をご紹介します。

振込手数料

銀行振込で支払われる場合は振込手数料が発生するケースが多いでしょう。振込手数料を発注側が負担するのか、それとも受注側が負担するのかを定める必要あります。発注側が振込手数料を負担する場合、請求された金額が正確に振り込まれます。しかし受注側が振込手数料を負担する際には、請求金額から振込手数料が引かれた金額が振り込まれる可能性があるため注意が必要です。

振込手数料は取り扱う銀行によって異なります。相手先がどの銀行を利用して振込を行うかまでは把握できないため、振込手数料の金額が不明瞭となるケースがあるでしょう。複数の案件の請求金額を合計し、更にそこから振込金額が引かれた金額が振り込まれる場合には、どの案件に対する支払いが行われたか手数料を含めて売掛金と突き合わす作業が必要です。この作業は、場合により難航するかもしれません。

どの案件に対する振込か明確にするには、請求書に記載したナンバーを名義と一緒に入力してもらう、または振込手数料を発注側に負担してもらうよう契約時などに相談する必要があります。

※振込手数料を引かれた場合の入金消込は、借方に振込手数料代として引かれた金額を入れて処理しましょう。

間違えた金額の入金があった場合

請求金額と異なった金額が振り込まれていた場合には、速やかに対応してください。相手先との関係や状況によって、下記のように対応すると良いでしょう。

ご新規や限定的な取引の場合請求金額より金額が少ない場合

請求金額と異なった金額が振り込まれていることを速やかに連絡し、不足分の振込を請求しましょう。

ご新規や限定的な取引の場合請求金額より金額が多い場合

請求金額と異なった金額が振り込まれていることを速やかに連絡し、振込手数料を差し引いた金額を返金しましょう。

定期的に取引を行っている場合請求金額より金額が多い場合

請求金額と異なった金額が振り込まれていることを速やかに連絡し、過入金分を次回の請求金額と相殺することを提案しましょう。次回の請求金額に相殺することで、振込手数料や手間をカットすることが可能となります。

定期的に取引を行っている場合請求金額より金額が少ない場合

請求金額と異なった金額が振り込まれていることを速やかに連絡し、残高分を次回の請求時に繰越して再請求することを提案しましょう。次回の請求金額に繰越すことで、振込手数料や手間をカットすることが可能となります。

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入金管理をエクセルやシステムで行う方法

入金管理はペーパー上だけではなく、Excelやシステムを活用することが可能です。

Excelで入金管理

Excelで入金管理を行う場合には、テンプレートを用意しましょう。インターネット上では無料でテンプレートを提供している場合も多く、自社にあった書式のテンプレートを探してみてください。

ペーパー上の入金管理と異なり、Excelで入金管理を行う場合は定期的にバックアップを取ることを強くおすすめします。パソコンが急に立ち上がらない、固まってしまったなどのトラブルに見舞われるリスクも伴う為、バックアップを行っていない場合は全データを失いかねません。入金管理に限らず、パソコンで業務を行う際は定期的にバックアップを取るようにしましょう。

また、Excelではマクロやエクセル関数機能を活用することが可能です。

振込手数料

  • 未入金のみを表示する
  • データから照らし合わせセルの色付けをする

エクセル関数で活躍するマクロ機能

  • SUM・SUMIF(指定した範囲のセルを合計計算)
  • VLOOKUP(条件に該当するセルを探し出す)

マクロやエクセル関数を活用するには、専門知識が必要です。そのため、マクロやエクセル関数の操作を紹介する本やホームページを参照し、それら機能を活用しましょう。

システムで入金管理

ペーパー上やExcelでの入金管理には限界があります。取引件数が多い場合には、システムで入金管理を行えるサービスを活用しましょう。数多くの売掛金と入金額の突き合わせには多くの時間を要するケースもあり、担当者の負担も大きくなってヒューマンエラーに繋がりかねません。しかし、システムで入金管理を行うことで、人件費の削減やヒューマンエラーを防止することが可能となります。

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入金管理 アプリまとめ

入金管理が行えるアプリには様々な特徴があるため、種類毎の特徴や機能を把握して、自社に合った入金管理アプリ(システム)を選択しましょう。

入金管理に特化したアプリ

入金管理だけをまかなえるアプリを使用することで、入金漏れや入金消込漏れをカバーすることが可能です。インターネットバンキングからダウンロードした入出金明細CSVをアプリにアップロードするだけで、簡単に入金管理を行えます。入金管理に特化しているため、複雑な操作を必要としないアプリが大半です。

クラウド請求管理アプリ

クラウド請求管理アプリとは、入金管理から請求、集金、帳簿管理などあらゆる経理の仕事をクラウド上で行えるアプリです。インターネット環境とパソコンやスマートフォンがあれば、どこにいても操作することができます。経理業務をクラウド上で一本化できるため、担当者の負担が大幅に軽減できるほか、経理の知識が乏しい場合でも経理の業務を受け持てるようになります。

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入金管理を英語でいうと

入金管理を英語表記で表すと、「Payment management」となります。Paymentは支払い、Managementは管理という意味です。近年では、ビジネスの場面でも外国語を使用する機会が増えているため、英語表記を覚えておくと良いでしょう。

以上、今回は入金管理についてご紹介しました。入金管理は利益を得るための重要な業務ですので、知識と理解を深めてスムーズに業務を遂行できるようにしましょう。また、「楽楽明細」では請求書の発行、封入、送付までを担うサービスを行っております。経理の仕事の効率化をお考えの場合には、お気軽にご相談ください。

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