著者:須栗一浩(税理士)2019年5月15日 更新:2021年6月30日
この記事では、請求書の書き方・発行方法について解説します。今すぐ使える請求書テンプレートも用意しているので、ぜひご活用ください。
請求書をExcelで作成したい場合は、以下の無料テンプレートをご活用ください。リンクをクリックすると、無料でダウンロードできます。
ちなみに、請求書の発行件数が毎月100通以上ある場合は「請求書発行システム」の導入を検討してください。
月の発行件数が500通の場合、請求書発行にかかる手間を96%(約12時間/月)削減することができます。(※一通あたりの印刷・押印・封入に1.5分かかっている場合の概算。)
請求書の書き方・記載事項については、以下をご覧ください。
項目 | 内容 |
---|---|
タイトル | 他の帳票(見積書や納品書など)と区別するために、最初に「請求書」というタイトルを入れましょう。 |
発行日 | 請求書の発行日を記載します。 |
支払期限 | 取引を開始するときに請求の締め日や支払日を決めておくと安心です。支払いサイトがあらかじめ決めてあれば、支払期限を記載する必要はありません。 |
請求先の会社名または名称 | 請求書で債務者を確定するために、請求相手の名称等は必ず正確に記載しましょう。 |
請求する側の会社名または名称、住所、電話番号等 | 請求する側の名称の記載は請求書上で債権者を確定するために必要です。住所や電話番号の記載は、請求書に必ず必要というわけではありませんが、記載があれば親切です。 |
請求番号 | 請求番号は必須ではありませんが、経理上は重要です。通し番号で記載するようにしましょう。自社内の経理の確認のためだけでなく、相手先と請求書の照合などをする際にも役に立ちます。 |
取引年月日・詳細な取引内容並びに金額 | 請求内容や金額は、適格に書くようにしましょう。もし、請求内容が多くある場合には、別紙で明細書を作成して、請求書には「別紙参照」などと記載しましょう。 |
小計 | 請求金額の仮合計として記載します。取引金額を一旦合計すると請求書の計算がわかりやすくなります。この小計に対して値引額を決めたり、消費税の計算のもとにしたりします。 |
値引きなどの記載 | 値引きの記載は、取引内容ごとに記載しても構いませんし、小計欄の後に値引き金額を合計して記載しても構いません。取引の内容に応じて使い分けましょう。 |
消費税額 | 消費税額の記載がある請求書は、消費税法上の消費税税額控除のための書類として有効になります。値引きがある場合には、小計から値引き金額を控除した額が消費税の対象金額になります。 |
請求金額合計 | 最終的に入金してもらう金額を記載します。 |
振込先口座情報 | 振込銀行、支店名、口座の種類(当座預金や普通預金など)、口座名義は間違いなく記載しましょう。 |
振込手数料について | 業種によって振込手数料をどちらが負担するか慣習的に決まっている場合もありますが、どちらが負担するかをあらかじめ決めておいたほうが安心です。 |
法律上、請求書への押印は不要ですが、日本の商習慣としては押印するのが一般的です。印鑑の種類にも決まりはありませんが、角印を用いるケースが多いです。
請求書を電子発行する場合は、電子印鑑でも問題ありません。
請求書には、送付状を添えると丁寧です。送付状とは、請求書を送る際に添付する挨拶文のことです。
請求書を送る旨の文書を記載しますが、何を書くべきか分からない場合はテンプレートを利用すると良いでしょう。
請求書を郵送する際の封筒に決まりはありませんが、長形3号(120mm~235mm)のサイズを用いることが一般的です。
封筒にはいろいろな種類があり、請求書を封入すると送り先が外から見える窓ありの封筒もあります。これを使えば封筒に改めて宛名書きをする手間が省けます。封筒は、請求書の枚数や送り先の件数などによってどんな封筒を使うか検討するといいでしょう。
また、封入する封筒にも「請求書在中」スタンプを押し、中身が分かるようにしておくと見落とされにくくなります。請求書在中スタンプを封筒に押す場合、ある程度目立たせる意味から、インクの色は赤か青がいいでしょう。
なお、発送方法は普通郵便で送ることが一般的です。請求書は信書にあたるため、メール便で送ることはできません。
請求書は、経理上・税務上で大切な書類です。
請求書は、売上が確定し、代金が入金になるまで相手に対する債権の証拠書類としての役割を持ちます。また、会社の会計は伝票から複式簿記を使って売上や売掛金の仕訳を仕訳帳へ記帳して、総勘定元帳へ転記し、その残高をもとに財務諸表を作成します。請求書は、会社の会計で帳簿を作成するための伝票の一つであるため、会社の会計の基礎になる書類です。
税務上、請求書は会社の取引を証明するための書類の一つとして重要な書類です。税務調査を受ける際には、原始証憑の一つとして提示が必要になります。
請求書を失くすことがないように、整理して保存しておくようにしましょう。
請求書は、取引時に欠かせない重要な書類です。基本的な請求書の書き方をしっかり確認しておきましょう。
もし、今の請求書の発行業務に課題感がある場合は、請求書発行システムの導入や、郵送代行サービスの利用を検討してみてください。
電子請求書発行システム「楽楽明細」なら、取引先ごとに請求書の発行方法(WEB発行・メール添付・郵送・FAX送信)を選べるので、システムに不慣れでも導入しやすいです。
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